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湘南ユニバーシティクラブ加盟各校へのアンケート調査について(報告)

アンケート調査の趣旨

湘南支部では20年にわたり各大学の湘南地区の校友会と交流を行っております。

この度、各大学の校友会支部の活動状況並びに支部が抱える課題などを紹介し合い支部活動の活性化を図る目的でアンケート調査を実施しました。

今回ご協力いただきましたSUC各校は次の通りです。

中央大学、慶応義塾大学、東京農業大学、神奈川大学、立教大学、早稲田大学、日本大学、関東学院大学、明治大学、駒澤大学、学習院大学、東海大学、青山学院大学で当校を含めて14大学となりました。その結果、各校の特異な面と共通の課題などが明らかになり、この内容を2022年10月に工学院大学校友会湘南支部が幹事校として実施した湘南地区大学親睦交流会(SUC)時に発表しました。

詳細については「第24回 SUC(湘南ユニバーシティクラブ)親睦交流会」の報告記事をご覧ください

この結果、各校の伝統に基づく独特の非常に参考になる活動内容と実績及び共通に抱える問題点と解決に努めている方法などが明らかになり、校友会支部活動の参考になると考え紹介しいたます。

2022年10月に開催した交流会での湘南支部メンバー、伊藤学長と

各校への送付したメッセージ

たまたま新型コロナウイルスの感染が収まらない時期でもあり、SUC親睦交流会が開催できない状況が続いておりましたのでアンケートにはこの面での各校の対応状況も含めさせていただきました。 

アンケートの設問事項はSUC加盟各校との協議の上で設定すべきと考えまして”アンケート案”を各校にお送りいたしました。ただし準備期間があまりなく1~2校よりのご意見を反映させていただくに留まりましたこと、また結果の編集に当たりまして原案の設問事項の番号の誤記等がありましたので修正しましたことをお詫び申し上げます。なお、ご多用中にもかかわらず詳細にご回答いただきましたSUC各校のご配慮に衷心より感謝申し上げます。

アンケート調査結果の要旨

本アンケートの次の4テーマの構成となっております。(回答校:14校)

  1. 支部(会)の構成
  2. 活動内容
  3. 新型コロナ対策
  4. 支部(会)の理念あるいはご意見(追加項目)

各校より大変真摯にご回答頂き、各校の校友会の支部(会)がその運営にあたり大学の特性あるいは各支部(会)の特徴を効果的に活用し努力されていることが分かりました。 今回のアンケートをまとめる過程で見受けられましたいくつかの共通の課題に関しましては、さらに深堀して情報を交換することにより、各校の支部(会)の発展に寄与すると思われます。

①支部(会)の活動度は構成員の規模(卒業生の員数、多様性)などにもよりますが、いろいろ工夫をされ各校の特色を出されて組織の発展に努力されていることが判りました。

②各支部(会)の共通課題としましては、役員も含めた会員の若返りと増強が主要な課題となっており、そのための施策として、ここが最も重要と思われますが、新規会員の募集の手段、魅力ある行事の開催、活動成果の会員への報告など工夫を凝らしていることも分かりました。各校の施策を2.1項に個別に詳述してあります。 

③共通の悩みの一つとして支部(会)員に行事等の連絡をしても回答率が低いという問題もありました。

④会員との交流、情報共有化、情報伝達手段としての会誌の発刊を行っている支部(会)の情報を公開して頂きました。 会誌の発刊を計画しておられる支部(会)には大変参考になると存じます。

⑤支部(会)の運営に関して、母校の大学および校友会本部との関係は多くの支部(会)が組織的な繋がりを有し、効果的な活動につなげようと考えていることもわかりました。

新型コロナ対策に関しては、各校とも支部(会)の定例活動・各種行事が開催できず、役員会も含めて集会を自粛されていることが判りました。 また大学からの困窮学生に支援して欲しいとの呼びかけに関しては、現金以外にOBの仕事上の得意とする物品で支援するというケースは各大学に参考になると思います。

⑥SUC加盟各校の特徴を紹介するためにアンケートの追加項目を設けました。組織の名称由来、管轄地域、会員数、理念ご意見などをお寄せいただきました。 自由に記載いただきましたので若干内容は統一されていないところもありますが、SUC各校の内容がある程度共有できるのではないかと思います。

アンケート結果

1.支部(会)の構成について

1)支部(会)の会員は何名位ですか

この設問の主旨は、各種行事の実施に当たり動員できる人数、計画を周知する人数及び徴収する会費の額など支部(会)の運営に大いに影響するために設けました。     

  • 会員数は、管轄する地区の領域、卒業生の総数によるところが多いと思われます。
  • 管轄領域の名簿上の卒業生に対し、常時通知連絡が取れる人数の比率を上げることと行事に参加される会員数が活動のために重要となります。
  • このグラフから6,000人及び10,800人は名簿上の潜在的な会員と判断されますのでグラフに含めておりません。

各校の回答(人):180,200,250, 300(2校),400,450(2校),630,2100,6,000,10,800

結果:会員の連絡が取れる各支部(会)平均値は300程度かと思われます。

2)定款など規約(内規)はありますか

支部(会)運営のベースとなる規約等を制定されているかどうかお伺いしました。

回答①ある 11校  ②ない 1校 ③制定する計画がある 0校 ④今後とも制定する計画がない 0校 回答無し2校

結果:ほとんどの支部(会)は規約(内規)を有しそれに添って活動していると思われます。

3)定例会場はありますか

幹事会などの役員会や総会の場所にどのような場所を使っているか各校の参考となると思いこの設問を設けました。定例場所を決めている支部(会)が過半数でした。

①ある 7校   ②ない 2校   ③その都度決定 3校   ④その他 0校

使用会場詳細:湘南クリスタルホテル、藤沢商工会館会議室、市の市民会議室など公共施設、民間会議室、行事の現場(地引網など)、居酒屋など。

ホテルは料金が高いがサービスが良い、商工会議所や公共の施設は食事を運んでもらうことができるが市の会議室は賃料が安価だが食事等(持ち込み含み)はできない場合がある。民間会議室など安価な使用料のところもある。

結果:各校とも集合人数、集合の目的、部屋の広さ、プロジェクターの使用可否など勘案して開催されていることが伺えます。

4)定例会(幹事会)及び総会は年間何回開催されていますか。

結果:定例の幹事会は多いところでは毎月(12回/年)、少ないところでは1~2回/年でした。また定例会は少ないが、事案ごとに小委員会を20回程度開催しておられるところもありました。総会は各校とも年1回がほとんど(1校のみ隔年開催)でした。

5)主たる支部(会)の運営費用はどのように徴収されていますか(複数回答可)

運営費用の徴収は支部(会)の活動資金として重要な事項としてこの項を設けました。

結果:費用の徴収は、支部(会)独自で徴収(イベントを含めて)されているところが5校ありました。その他の支部(会)は校友会本部及び行事の都度など複数の徴収先を確保しておりました。 

6)支部の活動で最も費用が掛かるのは何ですか。(複数回答可)   

結果:個別の行事(イベント)では地引網の開催などは出費がかさみますが、その都度臨時に徴収し補っているようです。連絡費については郵送料など費用が掛かるが確実性が高いため用いられている。 

今後メールやショートメッセージ方式が年齢の若い会員相手に対しては費用節約で考えられる。会誌を発行されているところは広告費などで印刷発行費用を補い支出総額を低減されている。支部(会)の主要な活動として行事(イベント)に力を入れ、その参加勧誘のための連絡費(活動報告を含む)が支出額の主体となっていると推定されます。

2.活動内容について

2.1計画と実施について

1)年間行事を策定していますか

①策定している 12校 ②策定していない 0校   

結果:全校とも年間計画を策定して活動を実施している。

2)年間計画は誰が策定していますか      

①理事会・幹事会 10校 ②その他 2校(1校は各部会で独自策定。 会長・幹事・事務局長で構成する三役会定例幹事会、及び活組織拡大活性化、行事企画運営、女性(60名)、広報の4委員会で策定されていると詳細報告されたところもありました)   

結果のまとめ:年間行事は理事会・幹事会で策定されているが、部会が独自に策定されているところと、機構のトップの役員と主要委員会で夫々計画を策定されている支部(会)がありました。後者は構成員が多い支部(会)で役員会が基本方針設定し、其々の部会・委員会がさらに委員会の独自の計画を策定されているものと推察されます。

3)行事には一般会員にどのような方法で連絡していますか(複数回答可)

①郵便 11校 ②メール 4校 ③電話・FAX 0校 ④その他 5校

結果:会員への連絡方法はコストがかかるが確実性と他の連絡方法では情報が正確に伝わらないと言う理由から郵便(郵送)を主として用いられている。 案内状とともに返信用のはがきを同封し出欠の確実性と会員の情報入手を兼ねている支部(会)もありました。

その他の手段としては、会報の送付時に連絡する、定期発行の大学の新聞に記載する、支部(会)のホームページに記載する、大学の校友会報に記載するなどの方法が採られています。

メールも用いられているが現時点では利用できない会員のことを考慮して主体とはなっていない。 なお、内容に応じて上記の組合せである複数方法を採用している支部(会)も多い。

4)会員から返事は確実にいただいていますか      

結果:会員に対し各種方法で連絡を取られているが、回答ありと答えられたところでの回答率は上記グラフの通りです。60%以上あれば良い回答率と考えられる。 

回答なしと答えられた6校を回答率ゼロ(0)としましたが、全く回答がないというより期待値に対して不十分(回答率が悪い)という状況と推測されます。 

〇連絡に対する回答が充分得られないのは多くの支部(会)の共通の悩みと思われます。

5)各種行事への参加人数は満足されていますか

行事の企画者にとっては企画が成功したかどうかを評価する上で参加人数は大いに気になるところ。      

結果:呼びかけに関する会員の参加人数は満足されている、あるいはほぼ想定通りと考えている支部(会)は合わせて5校、期待値より少ないと考えている支部(会)は7校でした。

設問7)において参加のための対策を講じている支部(会)が多いことはさらなる参加数の増加を期待しているものと考えられます。

6)参加者について課題はありますか(複数回答可)

結果:行事の参加者に関しては多くの支部(会)の主催者は、若手が少なく集まるメンバーが決まっている現状に直面している様子が認められます。 この関係は若手の卒業生が社会人としての活動、主として会社等に勤めていて時間的余裕がないこともあるが校友会活動にまだ関心が薄いということに起因している可能性もあります。女性の参加者に関しては、大学による男女の卒業生の基本構成に寄るところも多いと思われますが、適正な男女の構成になれば支部(会)も活動に多様性がもたらされ好ましい状況になると思われます。

7)各種行事への参加で対策が必要と考えますか  

①必要と感じている 11校 ②特に必要ない 1校 

8)対策が必要と感じられている場合何か対策をとられていますか

結果:支部(会)が催す行事に多数の参加者を期待するのは主催者の当然の希望であるが、なかなか希望通りとはならないのが実情である。そのため種々対策を取っているが有効な対策が見当たらないのも実情であることがこの結果から判断されます。

対策としては次のような記載がありました。

  • 行事内容を見直している(多くの参加者が得られるように)
  • 連絡方法の多様化を図ってきている
  • 若い会員の勧誘が必要だと感じている(まだ有効な施策が見つかっていないとの付記あり)
  • 各行事での勧誘や若手組織の編成などを拡大施策として実施している
  • 会員にアンケートを実施するなどして魅力ある企画作りを実施している
  • 会社、友人、同期生、大学時代のクラブ活動の部会などに声をかけてもらっているがまだ十分でではない。
  • 在学中の学生の父母の組織である現役後援会及び後援会のOB組織と連携してイベント(会社見
  • 学や地引網など)を行い、在学生中に校友会の存在を周知させることを実施している。

2.2 会員への報告

1)行事等が終了した場合会員へはどのような方法で報告されていますか

結果:報告の有力な手段としては会誌に事業などの結果を記載し周知を図っている。大学の校友会の本部のホームページに支部(会)記事を掲載しているところもあり、これは該当地区以外の他の支部(会)にも活動状況が報告できる利点があります。

「その他」の欄では、総会で報告する、支部(会)独自のホームページやSNSで報告する、

〇大学新聞を通して報告しているとの回答がありました。 

とくに報告していないとの回答は1件。

2)会誌を制作されていますか

結果:支部(会)の約60%が会誌を制作しており、1校が機会あれば制作したいと考えている。会誌の制作の目的は事項の通り。

3)会誌を制作する目的はなんでしょうか(会誌制作校のみ回答、複数回答可)

結果:会誌を制作されている支部(会)の主たる目的は支部(会)の行事内容や役員大学関係のメッセージを記載して支部(会)の役割と会員の増強に役立てること、校友会本部への活動報告、合わせて支部(会)記録と会員への報告などを目的としています。

4)会誌を制作する場合に問題(課題)がありますか

①ある 5校 ②ない 2校

結果:問題のない2つの支部(会)は十分にスタッフ等が居られるところと思慮されます。問題(課題)の内容は次項のとおり。

5)会誌制作における問題点

結果:会誌を制作(発刊)する場合問題点としては、魅力があり意義のあるまたこれによって会員増強につながる会誌の内容を左右する原稿の収集にあることが推察されます。

ある支部(会)では担当役員の人員不足を挙げられていますが、会誌の発行には企画、原稿の収集・校正、編集、広告依頼、印刷、配布及び関連費用の収集などの負荷があることが要因と推察されます。

2.3 支部(会)行事の拡大

1)同じ大学の近隣支部(会)との合同行事を行っていますか 

①実施している 5校 ②実施していない 7校

結果:近隣支部との合同行事は、会員の交流・情報交換及び単独支部(会)では開催できない規模のイベントの開催等の目的で実施されています。

実施している主たる内容

  • 県下の総会懇親会等に参加 4件
  • 箱根駅伝応援体制構築のため
  • 同好会の共同運営
  • 地引網の共同運営
  • 遠方の支部(会)との交流
2)大学(例えば校友会本部)との共同行事に参加されていますか

①実施している 7校 ②実施していない 5校 

結果:過半数の支部(会)は大学または校友会本部とのつながりがあり協力体制を有しています。

主たる実施内容

  • 全国支部長・校友会への参加  3件
  • 同窓会への参加        2件
  • 県支部大会・総会への参加   2件
  • ホームカミングデーへの参加  2件
  • 本部での公開講演会への参加  2件
  • 文化祭への参加        1件
3)自校の行事に他校の参加を勧誘していますか

①勧誘している (1)校 ②勧誘していない 11校 ③必要に応じて勧誘している 0校

勧誘している内容 行事への招待ということでカッコ( )にくくりました。

4)地域に対する奉仕活動などを実施していますか

①実施している 4校 ②実施していない 7校

結果:地域に対する奉仕活動は支部(会)の活動できる組織体制の大きなところで活動資金徴収力のあるところが主に実施されている。ただし小規模組織であっても内容を工夫することにより可能性があると思われます。

実施内容

  • コーラス同好会が施設へ慰問訪問
  • 箱根駅伝時に周辺の環境整備・清掃
  • 地域の行政(市)及び社会福祉協会に毎年交互に車椅子などを寄付
  • 自支部主催の落語会に鑑賞券を地元福祉団体に寄付
  • 以前に市民マラソンに奉仕で参加

2.4 支部(会)の会員増強

1)会員増強にはどのような施策を取っておられますか(その1)

結果:会員増強は支部(会)に取って重要な課題で各校とも工夫を重ねています。大学あるいは校友会よりOBの名簿を入手して勧誘している例は6件ありました。通常は郵送だが戸別訪問するという例が1件ありこの方法は有効性が高いと思われます。行事(イベント)開催などで新規会員を勧誘する方法も効果的と思われます。

その他の勧誘施策は次のとおり。

  • 箱根駅伝応援時に勧誘
  • 女性会員によるプチ音楽会の開催時に勧誘
  • パートナー会員制実施
2)会員増強にはどのような施策を取っておられますか(その2)

結果:会員増強には、以下のような施策に取り組んでいます。

  • 支部(会)内の魅力を高めるために行事等を充実させる施策を採られているところが多い。 
  • メディアの利用としては大学の新聞等を利用しているところもありました。
  • 役員の若返りを図ることを検討している支部(会)もありました。
  • その他とくに増強施策を取られていないところが2校ありました。 

最近の若い卒業生はパソコン・スマホなどでインターネットやSNSなどを多用しているので郵送費用の削減も含めて今後ホームページの活用も有効かとも思えます。

3.新型コロナ対策

新型コロナウイルスの蔓延は支部(会)活動に深刻な影響を与えていますのでこれにどのように対処されておられるかということ設問を設けました。 また支部(会)が現役学生の現今の困窮している状況に対して、大学あるいは校友会本部よりどのような要請が支部(会)にありこれにどのような対処をなされているかということで設問を設けました。

1)現時点(3~6月に回答を頂いた時点となります)で会合はどのようになされておりますか

結果:現時点においては各校とも終会会合)に相当気を使っており、会合を開催しないかやむを得ず開催するにしても、小規模で飲食を伴わないようにして感染防止に努めています。「その他」の項での回答は小委員会のみ開催との記載がありました。Web開催を検討している支部(会)が1校ありました。校友会本部より会合は必要最小限とし、原則開催しないように指示されている支部(会)もありました。

2)コロナ対策として支部の方に何か指示されていますか、あるいは地域その他に支援をされましたか

回答:①とくに指示していない 9校 ②指示した支部(会)の例では下記のような通達を出しておりました。

  • 感染防止対策を徹底すること、会の運営(回数、時期)の自粛と工夫の要請を会員に行った。
  • 会誌で会員全員に行事の中止を指示した。
  • 感染防止のため大学の名の下での集会、会食、箱根駅伝の応援の禁止などの要請が(本部より)あった。

3)コロナ対策で大学側から支部(会)に協力を求められていますか、またそれに対応されていますか

(例えば学生救済のための寄付金など)

回答 ①困窮している学生支援のための寄付要請有った支部(会)は7校寄付金(支部(会)及び個人)あるいは物品(日持ちのする食料品、文具、日用品など)を寄付。 ②とくに要請等がなかったところは5校

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